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所長の部屋

2011年11月 4日 金曜日

詐欺師との対決(長編 その2 完結)

前回は、詐欺師との対決について、長編その1と題して書きましたが、今回はその続編です。
ようやく本性を見せた詐欺師と、長時間の正座で足が動かない私。どうなることやら。



この時Bは、先ほどまでの営業トークの口調はそのままですが、顔つきが完全に変わってしまっているので、こちら側の対応によっては、いつでも居直り強盗になっていいような感じです。

強く出る方向とタイミングを間違えてはいけない状況でした。

Bはあぐらをかいてましたが、私は正座を崩しません。正確には足が痛くて動きません(笑)

私「ちょっと待って下さい、それじゃ〇〇さんが悪いみたいに聞こえますけど。」
B「だって〇〇さん、電話で売るって言いましたよ。工事代のことも話しましたよ。私は買主からの信用を無くして困ります。」
私「それって、何かこちらに要求しているのですか?」
B「いえいえ、何かを要求している訳ではありません。ただ、私の立場というものを理解して欲しいと言っています。信用も無くし、東京からここまで来るにも交通費がかかっています。」
私「それはそちらの問題でしょ。こっちは不動産については素人、そちらはプロ。電話だけで全てが決まる訳ないでしょう。」
B「あぁ?だから何?」

私「何を怒られてるんですか?」

B「いやっ怒っている訳ではないです。電話で嘘を言われて困っているだけです。」
(この時、Bの目はピクピク痙攣、鼻の頭にはドッと汗が吹き出ています。そして私が見つめると必ず目をそらせます。)

私「確かに売りますよ。測量代も支払います。ただ、条件が合わないと言ってるだけだから嘘言っている訳じゃないでしょう。しかも条件の内容もおかしいものじゃないですよ。」
B「いや、そのぉ、あっ、せっかく用意していただいたので、コーヒーいただいたいいですか?」

このあと、あきらめない詐欺師とのやり取りが約40分続きますが、結局、穏便に帰ってもらいました。
穏便に帰ってもらうためとはいえ、合計1時間の正座は堪えました(笑)

その後、依頼者から話を聞くと、こっちから呼んだことはなく、先方から伺いますと言ってきたということでした。
やっぱり詐欺師、嘘も平気でつけるのでしょう。


翌日、この問題の不動産業者の登記記録を見ると、その目的の1つに不動産の仲介、売買がありますが、2つ目に土木工事等について記載がありました。
「やっぱり、思ったとおり!」

つまり、カラクリはこうです。

①最近、仕事が減った土木業社が仕事を受注したい。
②相場より高く買うという架空の売買話を作る。この時買主は架空の人物。たとえ本物でも業社とグル。
③那須塩原の長く放置された土地で、遠隔地に住んでいる所有者を、登記記録からピックアップ。
④売買契約を成立させ、工事代を受領。工事自体は適当なもので終わる。
⑤工事終了後、買主が突然夜逃げ。
⑥売主が業社に詰め寄る「買付け証明書があったのに、嘘なのか!」
⑦業社「いえ、確かに買付け証明書があるので嘘ではないです。私どもも決済が流れて困っています。」
⑧売主「売買が流れたら違約金と工事代を払うとあるから、買主に請求する!」
⑨結局、売主は存在しない買主を追っかける羽目となります。
⑩業者は工事代金を受領して、適当な工事をしておしまいです。

買主が逃げたことに仲介業者に責任はありません。それに工事自体は全く合法。
しかも売却証明書に業社の記名押印がありましたので、後からクレームを言われても、請負契約が成立したと主張されてしまう危険性があります。
つまり、それぞれの木々を見ていても詐欺を構成しませんが、離れて森を見るときに詐欺を構成するのです。

いやー悪党は悪党なりに考えますね。
しかし、私があえてブログにあげて周知を求めたのは、一つの理由があります。

それは、詐欺師が居直り強盗になりかけた点です。
今回、司法書士である私が同席することは、業社には知らせていませんでした。

でも、私が同席していても、売主に食ってかかろうとしたのです。

もし、私が居なかったらどうなっていたか、正直ゾッとしたからです。

司法書士は、争いを未然に防ぐ、予防司法の資格とも言われています。
このような事件はあって欲しくはないですが、あれば何処へでも飛んでいきます!

そういう司法書士であり続けます。


司法書士塩﨑事務所|登記、横浜地方法務局前、
みなさまに信頼される町の法律家を目指しています。
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投稿者 司法書士塩﨑事務所

司法書士塩﨑事務所
横浜市中区本町6丁目52番地
本町アンバービル6階